1. 科目の特徴
「生命保険総論」は総論というだけあり、幅広い内容がまとめられています。 業界共通教育制度(一般課程・専門課程・応用課程・生命保険大学課程・変額保険販売資格・外貨建保険販売資格)で学んだ内容はもちろん、生命保険の歴史といった他の試験には見られない教養的な内容も多分に含まれています。
2001年(平成13年)より現在の8科目構成になったが、それまで生命保険講座は10科目で構成されていた。「生命保険総論」と「生命保険事業と隣接業界」という科目がまとめられ、現行の内容となった。
2. 試験の難易度
難易度は、平均合格率83.4%(8科目中4番目)とちょうど真ん中くらいです。合格率の変動が小さいことから、試験ごとのばらつきは少ないとみられます。
年度 | 合格率 |
---|---|
2008 | 73.4% |
2009 | 76.6% |
2010 | 86.4% |
2011 | 86.4% |
2012 | 89.5% |
2013 | 88.4% |
2014 | 84.2% |
2015 | 82.9% |
2016 | 84.5% |
2017 | 82.0% |
最高 | 89.5% |
最低 | 73.4% |
平均 | 83.4% |
3. どんな内容なの?
テキストは6章構成で分量も標準的です。演習問題の掲載がない珍しい科目ですが、試験対策上は特に支障はないでしょう。各章の概要は下記の通りです。
1章 生命保険の仕組み
保険の対象となる危険の基本的な性格を捉えるとともに、生命保険の技術的な基礎となっている原理、また生命保険契約の特殊性、性質について概観したうえで、現在販売されている保険商品の種類、機能および性質について理解する。
2章 保険の生成・発展
前生命保険史ならびに科学的生命保険会社制度誕生の背景、生命保険普及の過程、近年の金融制度改革進行時における生命保険会社の対応等を概観する。
3章 生命保険と社会経済
生命保険が国民経済において果たしている役割を、生命保険会社の資産運用の面および社会保障制度との関係から理解する。
4章 生命保険会社の経営に関する法的規制
生命保険会社に対し、なぜ国家が監督する必要があるのかを理解し、監督法について概観する。また、相互会社と株式会社の特質について理解する。
5章 民間生命保険の隣接業界
各種共済事業・簡易保険・損保・信託・銀行・証券業界について概観する。
6章 民間生命保険会社の今後のあり方
生命保険業界を取り巻く経営環境の変貌を捉え今後の対応について概観する。
※出典:生命保険協会「生命保険講座 生命保険総論」より各章のポイントを抜粋
4. 頻出単元
下記リンク先のnoteでは、「生命保険総論」の過去10年分(2013-2022年度)16回の過去問を独自に分析し、頻出単元を割り出しました。独自に算出したカバー率をもとに、メリハリをつけてテキストを進めれば、効率的に学習を進めることができます。適宜ご活用いただければ幸いです。
その他参考
試験まで時間がない方は、テキストより先に過去問から取り掛かることをおすすめします。併せて過去問解説もご活用ください。過去問解説はこちら↓
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